実績のある駆除スタッフを紹介

2025年10月
  • 小さい蛾の駆除は発生源の特定から

    害虫

    家の中で小さい蛾が飛んでいるのを見つけた時、目の前のその一匹を叩き潰したり、殺虫スプレーで退治したりしても、それは根本的な解決にはなりません。なぜなら、その蛾は、家の中のどこかにある「発生源」から生まれた、氷山の一角に過ぎないからです。小さい蛾との戦いに終止符を打つためには、彼らがどこで生まれ、育っているのか、その繁殖工場である発生源を特定し、根絶やしにすることが、何よりも不可欠です。まず、蛾の種類を見極めることが、発生源を絞り込むための重要な手がかりとなります。もし、その蛾が、茶色と白のツートンカラーをした「ノシメマダラメイガ」であれば、発生源はほぼ間違いなく、キッチンやパントリーに保管されている「食品」です。すぐに、米びつ、小麦粉やパスタ、乾麺、開封済みのお菓子、シリアル、ペットフードなど、すべての乾燥食品を徹底的にチェックしてください。袋に小さな穴が開いていないか、中身が糸を引いて固まっていないか、幼虫や糞が落ちていないか。少しでも怪しいものは、残念ですが、被害の拡大を防ぐために、袋ごと密閉して処分する必要があります。一方、もし蛾が、淡い褐色で地味な「イガ」や「コイガ」であった場合は、戦場は「クローゼット」や「タンス」の中です。特に、ウールやカシミヤ、シルクといった、動物性繊維でできた衣類が、彼らのターゲットです。長期間着ていないセーターやコート、あるいは着物の収納などを、一つひとつ念入りに点検しましょう。衣類に小さな穴が開いていないか、ミノムシのような幼虫の巣が付着していないかを確認します。被害にあった衣類を見つけたら、それだけでなく、同じ場所に保管されていたすべての衣類を、洗濯またはクリーニングに出す必要があります。発生源を特定し、汚染された食品や衣類を処分すること。それは、いわば、敵の兵糧庫と兵舎を同時に破壊する、最も効果的な殲滅作戦なのです。この最初のステップを怠れば、いくら後から対策をしても、戦いは永遠に終わりません。

  • 【自力駆除】空の巣を安全に撤去する方法

    害獣

    鳩の巣を発見した際、巣の中に卵も雛もおらず、親鳥の姿も見えない「空の巣」であることが明確に確認できた場合に限り、法律(鳥獣保護管理法)の規制対象外となり、自力で撤去することが可能です。しかし、たとえ空の巣であっても、そこには病原菌や害虫が潜んでいる可能性が高いため、安全対策を万全にして、正しい手順で作業を行う必要があります。まず、準備するものです。感染症を防ぐため、使い捨てのマスクとゴム手袋は必須です。可能であれば、ゴーグルや帽子も着用し、肌の露出を極力減らしましょう。糞の飛散を防ぐための霧吹き(中に水と中性洗剤を数滴入れておく)、巣や糞を入れるための厚手のゴミ袋(二重にしておくと安心)、そして塩素系の消毒液(漂白剤など)と、拭き取り用の雑巾やキッチンペーパーを用意します。作業の手順は以下の通りです。湿らせる: まず、巣とその周辺の糞に、霧吹きで水を吹きかけ、十分に湿らせます。これにより、乾燥した糞やホコリが空気中に舞い上がるのを防ぎます。撤去: 湿らせた巣を、ヘラや使い捨てのホウキなどで、そっと崩しながらゴミ袋に入れます。周囲の糞も、丁寧に削り取るようにして回収します。清掃・消毒: 巣と糞を完全に取り除いたら、その場所を水洗いします。その後、塩素系の消毒液を吹きかけるか、消毒液に浸した雑巾で、糞が付着していた箇所を広めに拭き上げ、徹底的に消毒します。鳩は糞の臭いを頼りに同じ場所に戻ってくるため、この消毒作業が再発防止の鍵となります。廃棄: 巣や糞が入ったゴミ袋は、口を固く縛り、他のゴミとは分けて、自治体の指示に従って処分します。作業で使用した手袋やマスクも、袋に入れて一緒に捨てましょう。この作業は、あくまでも「空の巣」の場合に限られます。少しでも卵や雛がいる可能性がある場合や、自分での作業に不安を感じる場合は、決して無理をせず、専門の業者に相談してください。

  • 小さい蛾の完全駆除と再発防止策

    害虫

    発生源を特定し、汚染された食品や衣類を処分した。しかし、小さい蛾との戦いは、まだ終わりではありません。家の中に残っている成虫や、目に見えない卵を完全に駆除し、二度と彼らが繁殖できない環境を作り上げるための、徹底した仕上げ作業が必要です。まず、家の中に飛んでいる成虫を駆除します。市販の殺虫スプレーを使っても良いですが、食品を扱うキッチンなどで薬剤の使用に抵抗がある場合は、めんつゆなどを水で薄めたものを容器に入れておく「めんつゆトラップ」も、ノシメマダラメイガに対しては効果的です。発酵した匂いに誘われて、蛾が容器の中に飛び込み、溺れてしまいます。次に、発生源となっていた場所の「徹底的な清掃」です。食品庫であれば、棚の隅々まで掃除機をかけ、こぼれた粉や食べかすを完全に除去します。その後、アルコール除菌スプレーなどで拭き上げ、清潔な状態にします。クローゼットやタンスも同様に、内部を空にして掃除機をかけ、ホコリや虫の死骸、卵などを吸い取ります。そして、最も重要なのが「再発防止策」です。ノシメマダラメイガ対策としては、食品の「密閉保存」を徹底します。小麦粉やパスタ、お米などは、袋のまま保管せず、必ずガラス瓶や、密閉性の高いプラスチック容器に移し替えます。これにより、新たな侵入と、万が一購入時に卵が混入していた場合の、外部への拡散を防ぎます。イガ・コイガ対策としては、衣類の「防虫剤」の使用が不可欠です。衣替えの際には、必ず新しい防虫剤と交換し、規定量を守って使用します。また、衣類は、汚れを完全に落としてから収納することを徹底します。一度でも着た衣類は、害虫の餌となる皮脂や汗が付着しているため、必ず洗濯またはクリーニングしてからしまいましょう。これらの地道な清掃と、正しい保管方法の習慣化こそが、小さい蛾との永遠の決別を、あなたにもたらしてくれるのです。

  • シルバーフィッシュが家に発生する原因

    害虫

    シルバーフィッシュが家の中に現れるのは、決して偶然ではありません。彼らが繁殖し、生活するためには、いくつかの条件が必要であり、あなたの家がその条件を満たしてしまっている可能性が高いのです。発生の主な原因を知ることは、効果的な駆除と予防策の第一歩となります。最大の原因は「湿気」です。シルバーフィッシュは、湿度70%以上の、ジメジメとした環境を何よりも好みます。そのため、結露しやすい窓際や、換気の悪い浴室、キッチンのシンク下、水漏れを起こしている配管の周りなどは、彼らにとって最高の繁殖場所となります。特に、新築やリフォーム直後のコンクリートが乾ききっていない住宅は、全体の湿度が高くなりがちで、シルバーフィッシュが大量発生することがあります。次に、「餌」の存在です。彼らの主食は、炭水化物やデンプン質、そしてタンパク質です。具体的には、本の製本に使われる糊、壁紙の接着剤、ホコリやチリ、髪の毛、そしてウールやコットンといった衣類の繊維まで、非常に幅広いものを餌とします。つまり、掃除が行き届いていない場所や、古い本や書類、長期間しまいっぱなしの衣類が大量にある家は、シルバーフィッシュにとって餌の宝庫となってしまうのです。また、彼らは非常に小さな隙間からでも侵入してきます。外壁のひび割れや、窓サッシの隙間、そして意外な盲点となるのが、引っ越しの際に持ち込む「段ボール」です。倉庫などで保管されている間に、段ボールの隙間に卵が産み付けられ、それが家の中で孵化して繁殖を始めるというケースは非常に多く報告されています。湿気、餌、そして隠れ場所。これらの条件が揃った時、あなたの家は、シルバーフィッシュにとって理想の住処へと変わってしまうのです。

  • シルバーフィッシュの駆除、効果的な方法

    害虫

    シルバーフィッシュの姿を見てしまったら、一刻も早くその存在を家から消し去りたいと思うのが人情です。彼らの駆除には、いくつかの効果的な方法があります。状況に合わせて、これらの方法を組み合わせることで、より確実に数を減らすことができます。まず、目の前に現れた個体を退治する最も手軽な方法は、市販の「殺虫スプレー」です。ゴキブリ用などの、ピレスロイド系の成分を含むスプレーであれば、直接吹きかければ簡単に駆除できます。ただし、動きが素早いため、確実に仕留めるにはコツが必要です。また、彼らが潜んでいそうな本棚の裏や、家具の隙間などに、予めスプレーを吹き付けておく「待ち伏せ効果」のあるタイプも有効です。次に、より根本的な駆除を目指すなら、「燻煙(くんえん)タイプ」や「燻蒸(くんじょう)タイプ」の殺虫剤、いわゆる「バルサン」のような製品が効果的です。部屋の隅々まで殺虫成分を含んだ煙や霧が広がり、隠れているシルバーフィッシュをまとめて駆除することができます。使用する際は、火災報知器にカバーをかけたり、食器類を片付けたりと、説明書に書かれた準備を正しく行うことが重要です。より持続的な効果を求めるなら、「ベイト剤(毒餌)」の設置もおすすめです。これは、シルバーフィッシュが好む餌に殺虫成分を混ぜたもので、食べた個体が巣に帰り、そのフンや死骸を仲間が食べることで、巣ごと駆除する効果が期待できます。ゴキブリ用のベイト剤で代用できることが多いですが、シルバーフィッシュ専用の製品も市販されています。本棚の隅や、シンク下、押し入れの中など、彼らが頻繁に出没する場所に設置しましょう。そして、これらの化学的な駆除方法と並行して、非常に効果的なのが「物理的な捕獲」です。ガラス瓶など、内側がツルツルした容器の外側にテープなどを巻いてザラザラにし、中に小麦粉や片栗粉といった餌を入れておくと、夜間に餌を求めて登ってきたシルバーフィッシュが、中に入ったものの滑って出られなくなる、という簡単なトラップを作ることができます。

  • 海外ではどう?シルバーフィッシュの世界事情

    害虫

    銀色の不快な隣人、シルバーフィッシュは、なにも日本だけの問題ではありません。彼らは、驚くほど広範囲に生息しており、世界中の人々の頭を悩ませる、グローバルな害虫なのです。シルバーフィッシュ(学名:Lepisma saccharina)は、その名の通り、元々はヨーロッパが原産とされていますが、大航海時代以降、人間の交易活動に伴って、船の積荷などに紛れ込み、世界中へと分布を広げていきました。今では、南極大陸を除く、すべての大陸でその存在が確認されています。彼らがこれほどまでに繁栄できた理由は、その驚異的な生命力と、人間の生活環境への高い適応能力にあります。彼らは、極端な乾燥地帯でなければ、どのような気候の場所でも生き延びることができます。そして、人間の住居が提供する、暖かく、湿気があり、餌が豊富な環境は、彼らにとって世界共通の楽園なのです。海外においても、シルバーフィッシュがもたらす被害は日本とほとんど同じです。図書館や博物館では、貴重な古文書や美術品を食害する、文化財の天敵として恐れられています。一般家庭では、壁紙や本、写真、そして衣類などが被害に遭います。英語圏では、彼らの主食がデンプン質であることから、「Sugar Lover(砂糖好き)」といった愛称(?)で呼ばれることもあります。駆除や予防の方法も、世界共通です。換気と除湿を徹底し、餌となるものをなくすための清掃、そして必要に応じて殺虫剤やベイト剤を使用する。ラベンダーやシダーウッドといった天然の忌避剤が好まれるのも、日本と同じです。国や文化は違えど、人間が紙や布と共に暮らす限り、この原始的でしぶとい昆虫との戦いは、これからも世界中で続いていくのでしょう。それは、私たち人類の文明と、常に隣り合わせに存在する、普遍的な課題なのかもしれません。

  • 「ねずみのふん一個だけ」は油断禁物!その一粒が示す深刻なサイン

    害獣

    ある日の朝、キッチンの隅や、普段あまり使わない部屋の棚の上で、黒くて小さな米粒のようなものを見つけたとします。それは、一つか二つ。あまりの小ささと数の少なさから、「何かのゴミかな」と、つい見過ごしてしまいたくなるかもしれません。しかし、その黒い一粒がもし「ねずみのふん」であったなら、それはあなたの平和な日常に忍び寄る、極めて深刻な問題の始まりを告げる警告のサインなのです。「たった一個だけだから、たまたま紛れ込んだだけだろう」そう考えるのは、非常に危険な油断です。なぜなら、家の中で発見されるねずみのふんは、その存在自体が「すでにあなたの家にねずみが侵入している」という、動かぬ証拠に他ならないからです。ねずみは非常に警戒心が強く、賢い生き物です。彼らが人間の生活空間に痕跡を残すのは、その場所が安全であると判断し、縄張りとして認識し始めている証拠と言えます。その最初の一粒は、偵察にやってきた「斥候(せっこう)」のねずみが残した名刺代わりのようなものかもしれません。この斥候が巣に帰り、「あそこは安全で、餌も豊富だ」という情報を仲間に伝えれば、数日後には仲間を引き連れて大挙して押し寄せてくる可能性があります。また、より深刻なのは、すでにあなたの家のどこか、例えば天井裏や壁の中といった人目につかない場所に巣を作って繁殖を始めており、その中の一匹が餌を探しに出てきた際に、うっかりふんを落としていったというケースです。この場合、その一粒の背後には、すでに数十匹の家族が潜んでいると考えなければなりません。ねずみのふんは、単に不快なだけでなく、サルモネラ菌などの病原菌を媒介する危険な存在です。その一粒を放置することは、衛生的なリスクを放置することと同義なのです。たった一個のふん。それは、問題がまだ小さいうちに解決できる最後のチャンスを、あなたに与えてくれているのかもしれません。その小さな警告を決して軽視せず、すぐさま調査と対策に乗り出すこと。その初動の速さこそが、これから始まるかもしれない長い戦いを、最小限の被害で終わらせるための最も重要な鍵となるのです。

  • 犯人特定⑤寝ている間に被害?「ダニ」による水ぶくれの可能性

    害虫

    蚊に刺された覚えはないのに、朝起きると、お腹や太ももの内側、二の腕といった、肌の柔らかい部分に、赤いブツブツができていて、しつこいかゆみが続く。このような場合、その犯人は、あなたの寝具に潜む「ダニ」かもしれません。ほとんどのダニ刺されは、赤い発疹とかゆみが主ですが、アレルギー反応が強く出た場合や、特定の種類のダニに刺された場合には、水ぶくれを伴うこともあります。家の中で人を刺す可能性のあるダニとして、まず考えられるのが「ツメダニ」です。彼らは、布団やカーペットに大量発生したチリダニなどを捕食しており、その過程で間違って人間を咬んでしまうことがあります。刺されると、翌日以降に、赤く腫れたかゆみの強い発疹が現れます。この時、アレルギー反応が強く出ると、発疹の中心に小さな水ぶくれ(小水疱)ができることがあります。もう一つ、より警戒すべきなのが、「イエダニ」です。こちらは主にネズミに寄生する吸血性のダニですが、もし家にネズミが棲みついている場合、その巣から移動してきたイエダニが、寝ている間に人間を吸血することがあります。イエダニの被害は、ツメダニよりも症状が強く、かゆみも激しいため、しばしば水ぶくれを形成することがあります。同じ場所を繰り返し刺されることが多く、発疹が二つずつペアになっていることも特徴的です。ブユや毛虫のような、一度の被害で大きな水ぶくれができるというよりは、小さな水ぶくれを伴う発疹が、広範囲に、あるいは特定の場所に集中して現れるのが、ダニによる被害の特徴と言えるでしょう。もし、毎朝のように新たな虫刺されが増えている、寝室で過ごした後に症状が悪化するといった傾向があれば、ダニの被害を強く疑い、寝具の徹底的な清掃や、大元であるネズミの駆除といった、根本的な対策が必要となります。

  • 絶対に素手で触るな!ねずみのふんの正しい掃除方法

    害獣

    キッチンや部屋の隅に、たった一個のねずみのふんらしきものを見つけた時、多くの人が反射的にティッシュなどでつまんで捨ててしまうかもしれません。しかし、その行動は、あなたの健康を深刻な危険に晒す可能性があることを、絶対に忘れないでください。ねずみのふんは、単なる不快な汚れではありません。それは、様々な病原菌やウイルスを内包した、極めて危険な感染源なのです。絶対に素手で触れてはいけません。ねずみは、不衛生な下水道やゴミ捨て場などを徘徊しているため、そのふんや尿には、食中毒の原因となるサルモネラ菌や、腎症候性出血熱といった重篤な病気を引き起こすハンタウイルスなどが含まれている可能性があります。これらの病原体は、乾燥したふんが砕けて空気中に舞い上がった粉塵を吸い込むことでも感染するリスクがあるため、掃除の際には細心の注意が必要です。では、安全にふんを処理するためには、どうすれば良いのでしょうか。まず、準備として、使い捨てのゴム手袋と、不織布のマスクを必ず着用してください。これは、直接的な接触と、粉塵の吸い込みを防ぐための最低限の防護策です。次に、掃除道具を用意します。ペーパータオルと、消毒用のアルコールスプレー(エタノール濃度70%以上のもの)、そしてゴミを入れるためのビニール袋です。準備が整ったら、まず、ふんとその周辺にアルコールスプレーを十分に吹きかけ、湿らせます。これは、ふんが砕けて粉塵が舞い上がるのを防ぐと同時に、病原体を消毒するための重要な工程です。数分間放置してアルコールが浸透したら、ペーパータオルを使って、ふんをそっとつまみ上げるようにして取り除き、用意したビニール袋に入れます。ふんを取り除いた後も、その場所には見えない尿の跡や菌が付着している可能性があるため、再度アルコールスプレーを吹きかけ、新しいペーパータオルで念入りに拭き上げましょう。最後に、使用したペーパータオルやゴム手袋、マスクも全てビニール袋に入れ、口を固く縛ってから可燃ゴミとして処分します。そして、作業が終わったら、石鹸と流水で、徹底的に手洗いを行ってください。たった一個のふんでも、この手順を省略してはいけません。

  • 私が体験した「たった一個のふん」から始まった悪夢

    害獣

    私が都心から少し離れた、静かな住宅街の古い一軒家に引っ越してきて、半年が過ぎた頃でした。穏やかで快適な暮らしにすっかり満足していたある日の朝、私はキッチンでそれを見つけてしまいました。シンク下の収納扉の前に、ちょこんと落ちていた、一粒の黒い米粒のような何か。最初は、調理の際に焦がした食材のカスか何かだろうと、あまり気にも留めませんでした。指でつまんで捨てようとして、その独特の形状と硬さに、一瞬、嫌な予感が胸をよぎりましたが、「まさかね」と自分に言い聞かせ、その日はそのまま仕事に出かけました。今思えば、あの時の楽観的な判断が、全ての過ちの始まりでした。それから数日後、今度はパントリーに置いていたパンの袋に、明らかに何者かがかじったような小さな穴が開いているのを発見しました。そして、そのすぐそばに、先日見たものと同じ黒い粒が、今度は三つも四つも散らばっていたのです。ここでようやく、私は現実を直視せざるを得ませんでした。これは、ねずみのふんだ、と。私の家に、ねずみがいる。その事実を認識した瞬間、それまでの快適な暮らしは一変し、疑心暗鬼と恐怖に満ちた生活が始まりました。夜、寝静まると、天井裏からカサカサ、カリカリという微かな物音が聞こえてくるような気がして、眠れない夜が続きました。キッチンに立つたびに、どこからか視線を感じるような妄想に駆られ、収納扉を開けるのが怖くなりました。自分で粘着シートを仕掛けてみましたが、賢い彼らはそれを巧みに避け、被害は拡大する一方でした。お気に入りのシリアルやお菓子の箱は次々とかじられ、ついには電気ケトルのコードにまで歯形がつけられているのを見つけた時、私はついに限界を感じ、専門の駆除業者に助けを求める電話をかけたのです。たった一個のふん。それは、これから始まる悪夢の、静かな、しかし確実な序章だったのです。

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