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シルバーフィッシュと人への害
銀色に輝く奇妙な姿と、俊敏な動きから、多くの人に強烈な不快感を与えるシルバーフィッシュ。では、彼らは人体に対して、直接的な害を及ぼすのでしょうか。結論から言うと、シルバーフィッシュが、人を刺したり、咬んだり、あるいはゴキブリのように病原菌を積極的に媒介したりするといった、直接的な健康被害の報告はほとんどありません。その点では、比較的「無害」な昆虫と言うことができます。しかし、「間接的な害」という観点からは、いくつかの注意が必要です。まず、アレルギーの原因となる可能性です。シルバーフィッシュの体表を覆う鱗粉や、脱皮した後の抜け殻、そしてフンなどが、空気中に飛散し、それを吸い込むことで、アレルギー性鼻炎や喘息、皮膚炎といったアレルギー症状を引き起こす原因(アレルゲン)となる可能性があります。特に、元々アレルギー体質の方や、小さなお子さんがいるご家庭では、大量に発生した場合、健康への影響も無視できません。また、彼らがもたらす最大の害は、やはり「精神的なストレス」でしょう。夜中にトイレに行こうとして電気をつけた瞬間、足元をササッと走り抜ける銀色の影。本棚から本を取り出したら、ページの間から這い出してくる姿。このような遭遇は、多くの人にとって、強い嫌悪感や恐怖感、そして「家が汚れているのではないか」という不安感をもたらします。安心してくつろげるはずの自宅が、不快な虫の存在によって脅かされるというストレスは、決して小さなものではありません。さらに、彼らは、私たちの「大切なもの」を傷つけます。思い出の詰まったアルバムや、大切にしていた愛読書、お気に入りのウールのセーター。これらが、気づかないうちに食い荒らされ、穴だらけになっていた時のショックは計り知れません。このように、シルバーフィッシュは、直接的な毒や病原菌は持たないものの、アレルギーの原因となったり、精神的な苦痛を与えたり、そして私たちの財産を損なったりする、紛れもない「害虫」なのです。